歌舞伎、私のDNAも・・・・・?
前々から楽しみにしていた歌舞伎を鑑賞しました。
演目は歌舞伎十八番の一つ“勧進帳”。松本幸四郎の演ずる弁慶は、つややかさがあって、なかなか良かった。正直いって私はあまり幸四郎ファンとはいえず、むしろ弟さんの中村吉右エ門、(だったかなぁ~)の方が男っぽくて好きですが、今回は、彼の息子の市川染五郎との共演ということもあって、すごい熱の入れようが伝わってきました。
義経が見破られないない為に弁慶が打つひと芝居はあまりにも有名な話ですが、それよりも、命を懸けて
義経を守ろうとする弁慶との主従の有り様を端から見て、深く心を揺り動かされる関守の富樫、
この二者の心の動きこそ、この作品のメインテーマとなるところで、何度みても涙が流れます。
アメリカのいわゆる“西部劇”は端正なヒューマニズムが流れて、分かりやすくて好きだけれど、
歌舞伎は、真偽はともかくどちらかというと、人間の心のヒダをつかまえて揺さぶってくる、
日本人のDNAはやはり欧米人のそれとはチョと違うのかなぁ~~~。
歌舞伎を観ると、よく考えさせられるところです。